小部経典
3:ウダーナ
5.10. チューラパンタカの経(50)
このように、わたしは聞きました。或る時のことです。世尊は、サーヴァッティに住しておられます。ジェータ林のアナータピンディカ〔長者〕の園地において。さて、まさに、その時、尊者チューラパンタカが、世尊から遠く離れていないところで、結跏を組んで、身体を真っすぐに立てて、全面に気づきを現起させて、坐っていたのです。
まさに、世尊は、尊者チューラパンタカが、遠く離れていないところで、結跏を組んで、身体を真っすぐに立てて、全面に気づきを現起させて、坐っているのを見ました。
そこで、まさに、世尊は、この義(道理)を知って、その時に、この感興〔の言葉〕を唱えました。
「安立した身体によって、安立した心によって、立ち、坐り、あるいは、また、臥している者――この気づきを〔常に〕確立している比丘は、過去と未来の殊勝なる〔地位〕(輪廻からの解脱)を得るであろう。過去と未来の殊勝なる〔地位〕を得て、死魔の王の見えざるところ(彼岸)に行くであろう」と。
〔以上が〕第十〔の経〕となる。
ソーナの章が、第五となる。
その〔章〕のための、摂頌となる。
〔しかして、詩偈に言う〕「愛しいもの、短命の者たち、癩病者、少年たち、斎戒、および、ソーナ、レーヴァタ、分裂、大騒ぎ、および、パンタカとともに、〔それらの十がある〕」と。