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8 テーラガーター

6.11. ナータカムニ長老の詩偈

〔世尊が尋ねた〕「あなたは、風病に罹患した〔身〕でありながら、〔人里離れた〕森林に住んでいます。粗悪な境涯に投げ出された〔身〕でありながら、〔あなたは〕比丘として、どのように為してゆくのですか」〔と〕。

〔長老は答えた〕「〔瞑想の境地がもたらす〕広大なる喜と楽によって〔この〕積身を充満して、たとえ、粗悪な〔境涯〕なるも〔それを〕征服しながら、〔人里離れた〕森に住むでありましょう。

七つの覚りの支分(七覚支)を修めつつ、〔五つの〕機能(五根)、および、〔五つの〕力(五力)を〔修めつつ〕、瞑想(禅・静慮:禅定の境地)の微細さを成就した、煩悩なき者となり、〔人里離れた〕森に住むでありましょう。

諸々の汚れ(煩悩)から解脱した、濁りなき、清浄の心を、〔繰り返し〕何度となく注視しながら、煩悩なき者となり、〔人里離れた〕森に住むでありましょう。

〔かつて〕わたしに見い出された、それらの煩悩は、内も、外も、全てが、残りなく断ち切られました。しかして、ふたたび、生起することはありません。

〔心身を構成する〕五つの範疇(五蘊:物質的形態・感受作用・表象作用・形成作用・識別作用)は遍く知られ、根元から断たれたものとして安立しています。苦しみの滅尽は獲得され、今や、さらなる〔迷いの〕生存は存在しません」〔と〕。ということで――

 ……ナータカムニ長老は……。