>小部経典
8 テーラガーター
6.12. ブラフマダッタ長老の詩偈
怒りなき者に、〔自己が〕調御された者に、こころ静かに生きる者に、どうして、怒りがあろう。正しい了知による解脱者にして寂静なる者に、そのような者に、〔どうして、怒りがあろう〕。
彼が、怒った者に怒り返すなら、それにより、まさしく、彼に、より悪しきことがある。怒った者に怒り返さずにいる者は、勝利し難き戦いに勝利する。
他者が激怒したのを知って〔そののち〕、彼が、気づきある者として、〔怒り返さず〕止み静まっているなら、〔彼は〕自己と、他者と、両者の義(利益)を行じおこなう。
自己と、他者と、両者を癒している彼を、彼ら、法(真理)の熟知者ならざる〔世の〕人たちは、「愚者である」と思いなす。
それで、もし、あなたに、怒りが生起するなら、鋸の喩えを思い出せ。もし、味にたいする渇愛が生起するなら、子の肉の喩えを思い浮かべよ。
それで、もし、おまえの心が、しかして、諸々の欲望〔の対象〕にたいし、さらには、諸々の〔迷いの〕生存にたいし、走り行くなら、気づき(念)によって、すみやかに制御せよ――穀物を食べる悪しき家畜を〔制御する〕ように。ということで――
……ブラフマダッタ長老は……。