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8 テーラガーター
6.8. ミガジャーラ長老の詩偈
一切の束縛するものを超え行き、一切の〔輪廻の〕転起を滅ぼす〔教え〕は、眼“まなこ”ある覚者(ブッダ)によって、太陽の眷属(ブッダ)によって、見事に説示された。
〔この〕出脱〔の教え〕は、〔涅槃へと〕超え渡すものであり、渇愛の根元を干上がらせるものであり、毒根と刑場を断って、寂滅〔の境地〕を得させてくれる。
無知の根元の破壊のために行為(業)という〔虚妄の〕機関“からくり”(条件づけされ機械化された行為のあり方)を打破するものであり、諸々の識別〔作用〕(識:認識作用一般・自己と他者を識別する働き)の執持〔の対象〕(所有物)にたいし知恵の金剛を下すものである。
諸々の感受〔作用〕(受:認識対象を感受し楽苦の価値づけをする働き)を識知させるものであり、執取〔の思い〕を解き放つものであり、火坑のような〔迷いの〕生存を知恵によって随観するものである。
大いなる味わいあるものであり、極めて深遠なるものであり、老と死を防護するものであり、聖なる八つの支分ある道(八正道)であり、苦しみを寂止するものであり、至福なるものである。
行為を「行為である」と知って、さらには、〔行為の〕報い(異熟)を「〔行為の〕報いである」と〔知って〕、縁によって生起した諸々の法(事象)をあるがままに照らし見るものであり、大いなる平安へと至るものであり、寂静なるものであり、究極の幸せである。ということで――
……ミガジャーラ長老は……。