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9テーリーガーター
5.8. ソーナー長老尼の詩偈
この形態ある積身において、十子を産んで、そののち、わたしは、力衰え、老い朽ちた者となり、〔或る〕比丘尼のところへと近しく赴いた。
彼女は、わたしに、法(真理)を説示した――〔心身を構成する五つの〕範疇(五蘊)と〔十二の認識の〕場所(十二処)と〔十八の認識の〕界域(十八界)〔という諸々の法〕を。彼女の法(教え)を聞いて、〔わたしは〕諸々の髪を断ち切って、出家した。
〔まさに〕その、わたしが、学びつつあると、天眼は清められた。〔わたしは〕知る――かつて、わたしが住した所である、過去(前世)の居住を。
しかして、一境に〔心が〕善く定められた〔わたし〕は、無相〔の想い〕を修める。〔わたしは〕無間“むけん”の解脱ある者となり、〔一切を〕執取せずして、涅槃に到達した者として、〔世に〕存した。
〔心身を構成する〕五つの範疇(五蘊:物質的形態・感受作用・表象作用・形成作用・識別作用)は遍く知られ、根元から断たれたものとして安立“あんりゅう”している(止み静まっている)。卑しむべき老よ、おまえは、厭わしきものとして存せ。今や、さらなる〔迷いの〕生存は存在しない。ということで――
……ソーナー長老尼は……。