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9テーリーガーター
12 十六なるものの集まり
12.1. プンナー長老尼の詩偈
〔長老尼が尋ねた〕「水汲み女のわたしは、寒いなか、常に、水に入ってきました――貴婦(大姉)たちの棒(鞭)の恐怖を恐れ、憤怒の言葉の恐怖に苦悩し。
婆羅門よ、あなたは、何を恐れ、常に、水に入ってきたのですか(沐浴をしてきたのか)。〔あなたは〕四肢を震わせながら、激しい寒さを感受しています」〔と〕。
〔婆羅門は答えた〕「尊きプンニカー(人名)よ、〔あなたは〕知りつつ、まさに、わたしのことを遍く問い尋ねます――貴善き行為(業)を為しているかと、貴為した悪を隠しているかと。
しかして、その者が、年長であれ、あるいは、青年であれ、悪しき行為を作り為すとして、彼もまた、水で灌頂することによって、悪しき行為から解き放たれます」〔と〕。
〔長老尼が言った〕「いったい、誰が、無知なる者として、このことを、〔真実を〕知らずにいるあなたに、告げ知らせたのでしょう。『水で灌頂することによって、まさに、悪しき行為から解き放たれる』〔と〕。
〔そうであるなら〕蛙や亀たちは、〔その〕全てが、たしかに、天上に至るでありましょう。象たちも、鰐たちも、さらには、その他の、水を歩むものたちも。
屠羊者たち、屠豚者たち、漁夫たち、猟師たち、盗賊たちも、死刑執行者たちも、さらには、その他の、悪しき行為ある者たちも、彼らもまた、水で灌頂することによって、悪しき行為から解き放たれます。
それで、もし、これらの川が、あなたの過去に為した悪を運び去ったとして、これら〔の川〕は、あたたの善をもまた、運び去るでありましょう。それによって、あなたは、〔善悪の〕遍く外にある者となります。
婆羅門よ、あなたは、何ものかを恐れ、常に、水に入ってきたのですが、まさしく、その〔恐れるもの〕を、梵(婆羅門)よ、為してはなりません。あなたの皮膚を、寒さが損なうことがあってはなりません」〔と〕。
〔婆羅門は答えた〕「悪しき道を実践してきたわたしを、〔あなたは〕聖なる道へと導き入れてくれました。尊き方よ、この、水による灌頂の衣を、あなたに布施します」〔と〕。
〔長老尼が言った〕「〔その〕衣は、あなたのものとしてこそ、有りなさい。わたしは、衣を求めません。それで、もし、〔あなたが〕苦しみを恐れるなら、それで、もし、あなたにとって、苦しみが、愛しからざるもの(憎むべきもの)であるなら――
もしくは、公然であろうと、内密であろうと、〔あなたは〕悪しき行為を為してはなりません。しかして、それで、もし、〔あなたが〕悪しき行為を〔未来において〕為すであろうなら、あるいは、〔いまここに〕為すなら――
たとえ、〔空中に〕跳び上がって逃げようとしても、あなたに、苦しみからの解き放ちは存在しません。それで、もし、〔あなたが〕苦しみを恐れるなら、それで、もし、あなたにとって、苦しみが、愛しからざるもの(憎むべきもの)であるなら――
覚者(仏:ブッダ)に、法(法:ダンマ)に、そして、僧団(僧:サンガ)に、そのような帰依所に、〔あなたは〕近づき行きなさい。諸戒を受持しなさい。それは、あなたの義(利益)のためと成るでしょう」〔と〕。
〔婆羅門は言った〕「覚者に、法(教え)に、そして、僧団に、そのような帰依所に、〔わたしは〕近づき行きます。〔わたしは〕諸戒を受持します。それは、わたしの義(利益)のためと成るでしょう。
かつて、〔わたしは〕梵の眷属として存していました。今日、真に、婆羅門(人格完成者)として存しています。三つの明知(三明:三種類の超人的な能力、宿命通・天眼通・漏尽通)ある者として、〔真の〕知を成就した者として、さらには、聞経者(婆羅門)として、沐浴者(梵行終了者)として、存しています」〔と〕。ということで――
……プンナー長老尼は……。
十六なるものの集まりは、〔以上で〕終了した。