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8 テーラガーター

12.2. スニータ長老の詩偈

卑しき家に生まれたわたしは、貧しく、食に乏しき者として〔世に有った〕。わたしの行為(業)は下劣なものとして存し、〔わたしは〕花を捨てる者(汚物の清掃者)として〔世に〕有った。

人間たちの忌避するところであり、かつまた、貶められ、誹られた。意を低く為して、多くの人を敬拝した。

しかして、〔わたしは〕見た――正覚者(ブッダ)を、比丘の僧団の尊ぶところの方を、マガダ〔国〕の最上の都に入り行く偉大なる勇者を。

〔わたしは〕天秤棒を置き去りにして、〔覚者を〕敬拝するために近しく赴いた。まさしく、わたしのために、最上の人(ブッダ)は、慈しみ〔の思い〕によって、〔その場に〕立ち止まった。

教師の〔両の〕足を敬拝して、一方に立ち、そのとき、わたしは、一切の有情のなかの最上者たる方に、出家を懇願した。

そののち、一切世〔界〕に慈しみ〔の思い〕ある、慈悲の教師は、「比丘よ、来たれ」と、わたしに言ったが、それは、わたしにとって、〔戒の〕成就として存した。

〔まさに〕その、わたしは、独り、林に住しながら、休むことなく、教師の言葉を為した――勝者(ブッダ)が、わたしに教え諭したとおりに。

〔その〕夜の初更(宵の内)に、〔わたしは〕過去(前世)の生を思念した(想起した)。〔その〕夜の中更(真夜中)に、〔わたしは〕天眼を清めた。〔その〕夜の後更(明け方)に、〔わたしは〕闇の集塊“かたまり”を破った。

そののち、夜の明け方、日の出に向けて、インダ〔神〕(インドラ神)、および、梵〔天〕(ブラフマー神)がやってきて合掌し、わたしを礼拝した。

〔天の神々たちは言った〕「善き生まれの人よ、あなたに、礼拝〔有れ〕。最上の人よ、あなたに、礼拝〔有れ〕。敬愛なる方よ、〔まさに〕その、あなたの、諸々の煩悩は滅尽し、〔あなたは〕施与されるべき者として〔世に〕存しています」〔と〕。

そののち、教師(ブッダ)は、天〔の神々〕の群れに尊ばれるわたしを見て、笑みを浮かべて、この義(意味)を語った。

〔世尊は言った〕「苦行によって、梵行(禁欲清浄行)によって、自制によって、そして、調御によって――これによって、婆羅門と成ります。これが、最上の婆羅門〔の境地〕です」〔と〕。ということで――

 ……スニータ長老は……。

 十二なるものの集まりは、〔以上で〕終了した。

 そこで、摂頌となる。

 〔しかして、詩偈に言う〕「シーラヴァントと、スニータと、これらの二者の大いなる神通ある長老たちがあり、十二なるものの集まりにおいて、まさしく、二十四の詩偈がある」と。